こちらでは、ブルーマウンテンコーヒーについてご紹介します。
「ブルーマウンテン」は、ジャマイカにあるブルーマウンテン山脈の内側で栽培されているコーヒー。
「ブルマン」の相性でも親しまれているコーヒーです。
有名コーヒーメーカーさんの缶コーヒーなどのラインナップでもブルーマウンテンが用意されていることが多く、カルディさんでも販売されているので、名前ぐらいは聞いたことがあるのではないでしょうか?
ブルーマウンテンコーヒーは、「キリマンジャロ」「コナコーヒー(ハワイコナ)」と共に世界三大珈琲と呼ばれています。
ここでは、ブルーマウンテンコーヒーの産地・歴史・特徴・グレード(格付け)などについてご紹介します。
ブルーマウンテンコーヒー「産地」
ブルーマウンテンコーヒーの産地は…
ジャマイカのブルーマウンテン山脈。
ジャマイカの国土は80%が山地となっており、ブルーマウンテン山脈はその最高峰です。(標高2256m)
そしてそのブルーマウンテン山脈のこく限られたエリアであるブルーマウンテン地区(標高800~1500m)で生産されているコーヒーの銘柄が「ブルーマウンテン」となっています。
ちなみに、標高500~1000mのハイマウンテン地区で生産されているコーヒーを「ハイマウンテン」、標高300~800mのブルーマウンテン地区/ハイマウンテン地区以外で生産されているものを「プライムウォッシュ」というそうです。
ブルーマウンテンの産地であるジャマイカは亜熱帯海洋性気候で、昼と夜の温暖差が平均で8℃以上ととても大きく、コーヒー豆が膨らんだり縮んだりすることにより引き締まって、おいしいコーヒー豆が育つのだとか。
世界のコーヒー産地を大きく分類すると、
「中南米」 … キューバ、グアテマラ、コスタリカ、コロンビア(エメラルドマウンテン)、ジャマイカ(ブルーマウンテン)、ハワイ(コナコーヒー)、ブラジルなど
「アジア」 … インド、インドネシア(コピ・ルアク、ジャワコーヒー、トラジャ、マンデリン)、ベトナムなど
「アフリカ」… エチオピア(モカ)、ケニア、タンザニア(エーデルワイス、キリマンジャロ)など
などのような産地に分類されます。
ブルーマウンテンは、中南米系のコーヒーになります。
ブルーマウンテンコーヒー「歴史」
ジャマイカは中央アメリカ・カリブ海の大アンティル諸島に位置する島国。
1494年にコロンブスによって発見され、1509年にスペイン領となったという歴史があります。
ジャマイカでのコーヒー栽培は、1728年にコーヒーの木の苗が輸入されたことがはじまりとされており、この時のコーヒーの木の苗はブルーマウンテンエリアに植えられたそうです。
その後、コーヒーの生産は急速に発展しますが、後に衰退してしまいます。
衰退したコーヒー生産を立て直すため、1943年にイギリスにより「コーヒー産業復興計画」が作成されました。
そして1948年に「コーヒー産業公社(CIB)」が設立され、コーヒー産業公社(CIB)の管理のもとにブランディングを進め、現在の世界最高のコーヒー豆としての地位を確立するに至ったそうです。
ジャマイカそしてブルーマウンテンコーヒーには、長い歴史があるのですね。
ブルーマウンテンコーヒー「グレード」(格付け)
ブルーマウンテンコーヒーのグレード(格付け)は、スクリーンサイズ(粒の大きさ)と欠点数で決まります。
その基準値により、「No.1」「No.2」 「No.3」「トリエイジ(セレクト)」に格付けされています。
最高級品の「No.1」のグレード(格付け)は、
スクリーンサイズ … 17~18 (約7mm)
欠点数 … 最大2%
上記の厳しい基準値を満たしたブルーマウンテンコーヒー豆だけが認定されます。
ちなみにそれ以下のグレード(格付け)の基準値は、
「No.2」 … スクリーンサイズ/16~17、欠点数/最大2%
「No.3」 … スクリーンサイズ/15~16、欠点数/最大2%
「トリエイジ(セレクト)」 … スクリーンサイズ/16~17、欠点数/最大4%
となっています。
ブルーマウンテンコーヒー「ブルーマウンテンコーヒーの日」(1月9日)
日本はブルーマウンテンコーヒーの最大の需要国。
ジャマイカで生産されるブルーマウンテンコーヒーの80%以上が、日本に出荷されています。
日本が最大需要国になったのは1967年で、50年以上もその座を維持し続けています。
そして、1967年で最初にブルーマウンテンコーヒーの豆を現地(キングストン港)から日本に向けて出荷したのが「1月9日」なのだそうです。
現地では、新聞のトップ記事になるほどの大きな話題だったのだとか。
その歴史の記念として、1月9日を「ブルーマウンテンの日」と制定したそうです。
ブルーマウンテンコーヒー「樽詰めで出荷する理由」
コーヒー豆は袋詰めで出荷されるのが一般的ですが、ブルーマウンテンコーヒーだけは樽詰めで出荷されています。
そして、樽詰めで出荷される理由もきちんとあります。
ブルーマウンテンコーヒーの出荷に使用される樽は、アメリカの温帯の木材でできており臭いがありません。
その木材が内外の湿気を吸収することで、到着時までの品質の劣化を緩和してくれます。
つまり、ブルーマウンテンコーヒーの品質維持が、樽詰めで出荷する理由ということになります。
樽詰めで出荷するには手間やコストがかかるので、ブルーマウンテンコーヒーの価格も結果的に高くなってしまうのも納得ですね。
ブルーマウンテンコーヒー「特徴」
ブルーマウンテンコーヒーは香りが強く、苦み・酸味・甘み・コクの絶妙なバランスが特徴。
そのバランスの良さは「黄金バランスのコーヒー」と言われることもあります。
上品な香りと、まろやかな酸味になめらかなのどごしで、しっかりとした味わい。
飲み終わると、口の中にはほのかに甘味が残るのも特徴です。
ブルーマウンテンコーヒー「おすすめの飲み方」
ブルーマウンテンコーヒーの特徴でもある、苦み・酸味・甘み・コクの絶妙なバランスを楽しむために、ミディアムローストの焙煎がおすすめ。
深煎りでの焙煎だと酸味が弱くなってしまうため、あまりおすすめしません。
ブルーマウンテンコーヒーの酸味をしっかりと感じられる、ブラック(砂糖やミルクを加えない)の状態で飲むのがおすすめの飲み方です。