こちらでは「コナコーヒー」についてご紹介します。
「コナコーヒー」はハワイ州で最も大きい島・ハワイ島西側のコナ地区で栽培されているアラビカ種のコーヒー。
「ハワイコナ」と呼ばれることも多いコーヒーです。
カルディさんなどでも販売されているコーヒーなので、名前を聞いたことのある方も多いのではないでしょうか?
「コナコーヒー」は、「ブルーマウンテン」「キリマンジャロ」と共に世界三大珈琲と呼ばれています。
ここでは、コナコーヒーの産地・意味(由来)・歴史・特徴(味や香り)などについてご紹介します。
コナコーヒー「産地」
コナコーヒーの産地は…
ハワイ島の西側にあるコナ地区、マウナロア山とフアラライ山の南西側斜面。
コナ地区は、標高は他のコーヒー産地と比べると高くはないようですが、火山灰による弱酸性の土壌・降水量・昼夜の気温差など、コーヒー栽培に適した地域とされています。
ハワイ州ではハワイ島以外のオアフ島・カウアイ島・マウイ島などでもコーヒー栽培自体はおこなわれていますが、コナ地区のコーヒー(コナコーヒー)が最も有名です。
世界のコーヒー産地を大きく分類すると、
「中南米」 … キューバ、グアテマラ、コスタリカ、コロンビア(エメラルドマウンテン)、ジャマイカ(ブルーマウンテン)、ハワイ(コナコーヒー)、ブラジルなど
「アジア」 … インド、インドネシア(コピ・ルアク、ジャワコーヒー、トラジャ、マンデリン)、ベトナムなど
「アフリカ」… エチオピア(モカ)、ケニア、タンザニア(エーデルワイス、キリマンジャロ)など
などのような産地に分類されます。
コナコーヒーは、中南米系になります。
コナコーヒー「意味」(由来)
コナコーヒーの名前の意味(由来)は、産地であるハワイ・コナ地区です。
コナコーヒー「歴史」
ハワイのコーヒーの歴史は1825年、オアフ島総督・ボキがブラジルからコーヒーの苗を持ち帰ったのが始まりとされています。
ボキ総督がカメハメハ2世&カマルマル女王夫妻のロンドン(イギリス)訪問に同行した際、はじめてコーヒーを飲みました。
カメハメハ2世夫妻は残念ながらロンドンで亡くなってしまったそうですが、ボキ総督が帰路にて寄ったリオデジャネイロ(ブラジル)でコーヒーの苗を入手し、イギリスから共に乗船したジョン・ウィルキンソンによってオアフ島に植えられたそうです。
その後、1828年にサミュエル牧師という人物がオアフ島からコーヒーの木を持ち帰り、ハワイ島のコナ地区に植えました。
するとコーヒーの木は非常によく生長したため、コナ地区ではコーヒーを植えることが流行。
大規模な農場なども誕生し、本格的なコーヒー生産につながっていったそうです。
ただ、その後も害虫などの問題もあり、コーヒーはなかなか普及しませんでした。
1900年ごろにはコーヒー相場の下落により経営者(主に白人)が栽培を放棄し、放棄された耕作地を日本人(日系移民)が引き継いだそうです。
日系移民が引き継いでからも相場は苦しい状況が続いたそうですが、一生懸命努力し続けた結果、徐々に相場も上昇しはじめ、生産量も大きく増えていったのだとか。
コナコーヒーが普及するまでの歴史には、日本人が大きく貢献してきたのですね。
コナコーヒー「グレード」(格付け)
コナコーヒーのグレード(格付け)は、ハワイ州の法律によって厳格に管理されています。
グレードはコーヒー豆の大きさ(スクリーンサイズ)と欠点豆の量により、
(1) エクストラ・ファンシー
最上級グレードの豆。
スクリーンサイズ 19以上、欠点豆 1ポンド中10粒以下
(2) ファンシー
スクリーンサイズ 18、欠点豆 1ポンド中16粒以下
(3) ナンバー1
スクリーンサイズ 16以上、欠点豆 1ポンド中20粒以下
(4) セレクト
スクリーンサイズ 基準なし、欠点豆 1ポンド中5%以下
(5) プライム
スクリーンサイズ 基準なし、欠点豆 1ポンド中25%以下
の5段階のグレードに格付けされています。
コナコーヒー「ピーベリー」
「ピーベリー」とはひとつの実の中に生豆が1つしか入っていない、めずらしい豆のこと。
コーヒー豆は、ひとつの実の中に生豆が2つ入っているのが普通です。
2つの豆に入っているはずの栄養素が1つの豆に詰まっているので、味や香りが更に増すとされ、好んで飲む人も多いのだとか。
全収穫量の5~20%程度という希少性から、ピーベリーは通常の豆よりも高値で販売されています。
コナコーヒー「特徴」(味や香り)
コナコーヒーの味の特徴ははっきりとした酸味と深めのコク、フルーティな甘さとなっています。
トロピカルフルーツのような甘い香りも特徴です。
コナコーヒー「おすすめの飲み方」(淹れ方)
コナコーヒーの特徴であるはっきりした酸味と深めのコクを味わうために、時間をかけてゆっくり抽出するのがおすすめの淹れ方です。
ゆっくり抽出することで、トロピカルフルーツのような甘い香りも楽しめますよ。