こちらでは、「トラジャコーヒー」についてご紹介します。
「トラジャコーヒー」はインドネシア中部にある、スラウェシ島で栽培されているコーヒー。
カルディさんなどでも販売されているコーヒーなので、名前を聞いたことのある方も多いのではないでしょうか?
世界4位のコーヒー大国であるインドネシアでは「ジャワコーヒー」「マンデリンコーヒー」などが有名ですが、「トラジャコーヒー」は特に希少性の高いコーヒーとして知られ、”幻のコーヒー” とも呼ばれています。
ここでは、トラジャコーヒーの産地・歴史(ルーツ)・特徴(味や香り)などについてご紹介します。
トラジャコーヒー「産地」
トラジャコーヒーの産地は…
世界4位のコーヒー大国でもある、インドネシアに属するスラウェシ島。
「トラジャ」はインドネシアの、アラビカ種のコーヒー豆の銘柄です。
スラウェシ島はインドネシアで4番目に大きい島で、「トラジャコーヒー」はその中で標高1200~1400mのあたりにあるタナ・トラジャ地方のみで栽培されています。
インドネシアはコーヒー栽培において長い歴史を誇る、世界的なコーヒー生産国。
インドネシアではスラウェシ島(トラジャ)以外にも、スマトラ島(マンデリン)やジャワ島(ジャワ)などのコーヒーが有名ですが、それらの中でもトラジャは特に希少性の高いコーヒーで ”幻のコーヒー” とも呼ばれています。
ちなみにインドネシアのコーヒー豆は約90%がロブスタ種で、約10%がアラビカ種。
元々はアラビカ種が主流だったようですが、1908年にアラビカ種が「コーヒーさび病」(コーヒーを2~3年で枯らす病気)に襲われたことにより農園が大打撃を受け、病気に強いロブスタ種が主流になっていったそうです。
ロブスタ種が主流になっていく流れの中でも病気に耐えて生き残ったアラビカ種が、現在のトラジャのルーツとなっているのだとか。
トラジャの産地であるスラウェシ島は赤道直下で標高も高く、土壌が弱酸性であることや昼夜の寒暖差が大きいことなど、コーヒーの栽培に適した環境となっています。
現地の農家さんのほとんどが有機栽培でコーヒー豆を育てていることなど、品質管理面でも評価が高いなどの特徴があるそうです。
世界のコーヒー産地を大きく分類すると、
「中南米」 … キューバ、グアテマラ、コスタリカ、コロンビア(エメラルドマウンテン)、ジャマイカ(ブルーマウンテン)、ハワイ(コナコーヒー)、ブラジルなど
「アジア」 … インド、インドネシア(コピ・ルアク、ジャワコーヒー、トラジャ、マンデリン)、ベトナムなど
「アフリカ」… エチオピア(モカ)、ケニア、タンザニア(エーデルワイス、キリマンジャロ)など
などのような産地に分類されます。
トラジャコーヒーは、アジア系になります。
トラジャコーヒー「歴史」(ルーツ)
インドネシアでは、17世紀末からコーヒーの栽培が始まったとされています。
17世紀頃はオランダの支配を受けていたこともあり、トラジャコーヒーはオランダ人の飲用として生産されていたそうです。
その後もトラジャコーヒーの生産は続いていましたが、1940年代の第二次世界大戦でコーヒー農園が壊滅的な打撃を受けてしまいます。
また、インドネシアが独立したことでコーヒー農園を管理していたオランダ人がいなくなってしまったこともあり、トラジャコーヒーは市場から姿を消してしまいました。
そんな歴史(ルーツ)もあり、”幻のコーヒー” と呼ばれるようになったのだとか。
市場から姿を消してしまっていたトラジャコーヒーですが、約40年後の1978年に、日本の大手コーヒー会社「キーコーヒー」がトラジャコーヒーの復活を支援。
農地の改良やインフラ整備なども、農園からの買い取りなどをおこなうことにより「トアルコトラジャ」を誕生させました。
「トアルコ」(TOARCO)は現在では、キーコーヒーの登録商標となっています。
トラジャコーヒー「グレード」(格付け)
トラジャコーヒーのグレード(格付け)は、
「300g中にどれだけの欠点豆が入っているか?」
によって決まります。
最高級のトラジャコーヒーはG1(グレードワン)で、300g中に欠点豆が0~3個しかありません。
G2~G5までグレード(格付け)がありますが、欠点豆が多くなるほど低くなります。
トラジャコーヒー「特徴」(味や香り)
トラジャコーヒーの味は、ほのかな酸味とフルーティな甘味が特徴です。
香りにも特徴があり、スモーキー・クリーミーなどと表現されることが多いです。
力強いコクもあり「グルメコーヒー」とも呼ばれる、上品な味わいのコーヒーです。
トラジャコーヒー「おすすめの飲み方」
トラジャコーヒーの特徴である力強いコクを引き出す、シティローストやフルシティローストなどでの深煎りの焙煎で、ブラック(砂糖やミルクを加えない)の状態で飲むのがおすすめの飲み方です。
アイスコーヒーにすると酸味が際立ち、また違った味わいを楽しめるのでおすすめです。