[社長ブログ] Vol.2『コーヒーオペレーター』価格相場の推移や見通しのプロ!「焙煎士」や「バリスタ」との役割の違いとは?

社長いしいのコーヒーブログ

こんにちは。

フレッシュネス株式会社 社長の「いしい」と申します。



私は、世界や日本のコーヒー業界の片隅で50数年の経験があります。

その内、海外生活が8年。
日本に帰国してからも、海外のコーヒー会社と20年以上のお付き合いをさせていただいております。

色々な事がありましたが、過去の出来事や、コーヒーやコーヒー事業に関しての基本的な常識や知識などを少しずつ書いていこうと思っています。



このブログに書くことは私の独断と偏見で書かれたものもあり、事実とは異なっていることもあるかも知れません。
でも、コーヒーを心から愛するものの一つの意見だという事を前提に、興味を持って読んでいただければと思っています。

 

今回は、「コーヒーオペレーター」について。

「コーヒーオペレーター」とは?

コーヒー業界は生産国 → 消費国に生豆が輸出され、それが色々なルートや製造方法を経て最終的に皆さんの口に入ることは、良く知られていると思います。

「どうして同じ国の生産なのに、会社によって味が違うんだろう?」

という事がありますが、生豆の選び方・焙煎方法・粉砕方法によって、全く違ったその会社独特の風味が作られるわけです。

 

各社とも生豆を選ぶのは、自社の在庫の兼合いで相場の様子・サンプルの味・香りなどをチェックして決定されていると思います。

 

海外では、生産国の輸出業者、欧米の輸入業者・焙煎業者はどんなに大きな会社でも、ほとんど1人の人間にその権限が集中します。

その人間が「コーヒーオペレーター」です。

「コーヒーオペレーター」の役割

コーヒーオペレーターは「カップテスト」ができることは、最低限の常識。

● その時のコーヒー相場の推移を見ながら、相場の見通しを分析する
● 世界の経済・政治状況、自国や関係国の経済・政治状態を判断する
● 為替の状況・見通しを判断する

そして最終的に売り手との価格交渉をする、つまり価格のプロです。

 

コーヒーは1年中、世界のどこかで生産されています。

そして、相場も24時間世界のどこかで動いています。

従って、コーヒーオペレーターはゆっくり休む事ができず、常に政界情勢を分析しています。

 

一流のコーヒーオペレーターは生産国でも、欧米の輸入国のコーヒー業者間でスカウト合戦が繰り広げられます。

 

ブラジルでコーヒーオペレーターの基礎を勉強した私は、私の恩師から、

(1) 言葉を3ヶ国以上話せるようになること (海外とのやり取りに必要)
(2) 海外問わず、友人をたくさん作ること (相場が急変しても常に応援してくれる人を作る)
(3) お酒は飲んでも良いが、タバコだけは絶対に吸わないこと (タバコはコーヒーの味覚の判断を狂わせる)

上記の3ヶ条を守るように言われていました。

「焙煎士」や「バリスタ」との違い

コーヒー業界は色々な立場で分業化され、それがプロ化されています。

焙煎士」や「バリスタ」などは、耳にしたことがあるのではないでしょうか?

 

焙煎士」と「バリスタ」の違いは…

焙煎士」は、同じ種類の生豆でも仕入先が異なれば水分も基本的な味も違うため、本人の感覚で焙煎をする仕事です。

バリスタ」は焙煎豆やエスプレッソマシンの状態を見ながら、エスプレッソなどのコーヒーを抽出する仕事です。

 

ただし、いかに優秀な焙煎士でも、いかに優秀なバリスタでも、コーヒーオペレーターの仕事をする事はできません。

それが「コーヒーオペレーター」です。

 

今後も、コーヒーに関しての四方山話をお届けしていきます。

少しでもコーヒーへの興味が深まれば、幸いです。
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